適応障害は自分に気づくきっかけなのである

体調を崩し、仕事を休みそろそろ3週間が経ってしまいました。

今年もお盆が来て、猛暑が続いています。

僕の体調はすこぶる良いというわけではないですが、身体は問題なし。

ただ、10月からの新しい職場のことを考えたり、再発するようなことを考えると深く落ち込むこともあります。

心療内科の先生曰く、不安感というのは比較的長く残るものとのことです。

焦らず、ゆっくり、自分の心が向くままに休むのが一番必要なようですね。

 

適応障害というと、どうしても障害という言葉が目立ってしまいとてもひどいもののように聞こえますが、

もしかすると「自分」という軸がないと、環境と適応できないという状況もおきないかもしれませんね、というお話。

 

アイデンティティが弱い青年期

以前の僕は幼いころから「主体性」や「自分」というものがひどく弱い人間でした。

たぶん、僕以外にも多くいると思いますが、

「自分が好きなもの」や「自分のしたいこと」というものがなく、20代中ごろまで生きてきました。

ちゃんと自分がある人には共感されないかもしれませんが、

心がワクワクして我を忘れるような感覚や、これをしているとあっと言う間に時が過ぎる、なんて感覚がわかりませんでした。

だから、「自由にしていいよ!」と言われると困ってしまうような…

2か月もある大学の夏休みにはひどく暗い気持ちになるような、

そんな感じです。

ただ、その分「人や環境に合わせること」や「なにが求められているかを察知すること」はとても得意でした。

そうやって人に合わせて、人と関わっている時は唯一安堵していました。

たぶん、これってアイデンティティがないから、他社の評価に合わせ、周りの環境に過剰適応している状況なのだと思います。

さらに、そういった人間が日本という国では認められるという文化があるので、日本って国はアイデンティティというものが育ちづらい国だなとつくづく思います。

 

自我が弱い状況だと…

さて、そういった自分や自我、アイデンティティが弱い状況だとどういったことが起きるか

・物質や人に依存する

僕の場合はお酒への依存と、親密な人間関係に多くを期待してしまい長く続かないということがありました。

 

・NOということができない

NOと言えない、言わないことが多いのでズルい人間からはとても好かれます。笑

 

・本当に自分がしたいことがわからないので、働いてごまかす

ワーカホリックのような状況になります。

残業が多いひとの一部は、本当は仕事が多いのではなく。自分時間を心から楽しむことができない、さらにいうと自由な時間が怖いので、残業をしているのだと思います。

 

少しずつ自分を知ること

ただ、自分のそういった状況に気づいて、少しずつ自分の心の声を聴くように心がけてからは、自分の好きなことが少しずつわかってきました。

私的自分が本当に好きなことに気づく方法は、まず色々と興味があることをやってみる。そして、それをしているときの自分を観察する。

これを楽しんでいると、周りから変に思われるから辞めとこう…と思ったらそれは、もしかすると本当に好きなことかもしれないとか。

楽しい!と思うことでも、ぱっとみカッコいいからというような周りからの視線に合わせての楽しいことかもしれないとか。

 

そうやって少しずつ自分の好きなことがわかると、何のために生きているか、何のために働いているかが少しずつ明確になってきました。そうすると土日は自分の好きな事をしたいとか、金曜日の夜に友達とビールを飲むのが欠かせないとか、自分の軸がわかってきます。

 

その結果、僕は異動により、その軸が全く尊重されない職場環境に適応できず、すこぶる落ち込んで体調を崩し、適応障害になりました。笑

ただ、身体と心が「この環境はちがう!」と叫んでいるということは、少なからず自分のことがわかってきた証だと思っています。

 

だから、もし心がNO!を叫んでいたら、まずはそんな主張ができる自分をほめて、心の叫びを聞いてあげてほしいなと思います。

 

個人的な見解ですが、「自分の心の声」の重要性って様々な形で語られているのでは。

ソウルというものもその一つなのではないでしょうか。


Sampha - (No One Knows Me) Like The Piano (Official Music Video)