適応障害からの自己実現。Quarter-Life Crisisについて
ブログでも書いている通り、
最近とても強く「自分の人生を生きたい」と願うようになってきた。
なんというか「自分の頭でずっと正しい・幸せになると信じてきたやり方や考え方が限界を迎えた感覚」を感じている。
大きなきっかけは昨年の適応障害だと思うけれど、それはあくまでもトリガーのひとつであって、自分の感覚を抑圧して生きてきたことが大きな原因だと思う。
今振り返れば、適応障害は自分がずっと信じてきたやり方、特に「一目置かれる存在にならなきゃ」という信念が限界にきた目印だったのだと思う。
人生の1/4の時期の自我の危機「Quarter-Life Crisis」
そんなことで価値観の崩壊や再構築、自己実現や個性化などを調べていると
「Quarter-Life Crisis」という単語にたどり着いた。
人生の4分の1を過ぎたごろに訪れる低迷期のことらしい。
グリニッジ大学のオリバー・ロビンソン博士という方が、これに関して論文などを書いているようだが、日本ではまだ馴染みのない言葉かもしれない。
僕自身も初めて聞いた言葉だが、自身の状況を想ってみるととても納得感がある。
直訳すれば、「人生の4分の1の危機」こんな感じだろう。
こういった話をすれば、
25歳~30歳ごろでクオーターって何歳まで生きるつもりだよ。
そんなころに自分に迷ったとか言ってないで、とにかく働けよ。
そういったことを言う人もいるかもしれない。
けれど、そういった人たちはこの年齢であれば、こうあるべきといった考えや、
自身の中にある抑圧した思いを他者を批判することで収めている人達である。
それよりも、自分自身の声に従う方が意味があるものである。
僕自身も現在、30歳手前を迎え、
今までの人生の進め方や、信じていたこと、職業観や生きる目的などを信じることができなくなっている。
生きるためには、お金が必要で、その為にはある程度の地位で働き、自分の好きなことは諦める。そうやって生きてきたけれど、いま、まさに迷いがある。
このQuarter-Life Crisisはいくつかのフェイズに分けられるようだ。
・今までの人生で積み上げてきた選択や、仕事、交友関係に閉じ込められて、自分で人生を歩んでいないように感じてくる。
・そこから抜け出したいと思うようになり、逃げ出すことで何か変化を起こせるような気になる。
・仕事を辞めたり、自分を閉じ込めているように感じるものを壊す。タイムアウト期間に入り、自分について再考する。
・少しずつ、かつ確実に自分の再構築を始める。
・より自分や興味にあった環境を構築する
https://lifehacker.com/how-to-overcome-your-quarter-life-crisis-1782670670
こうやって、今までの自身の価値観や思考から抜け出す必要があるのだと思う。
きっとこれってユングの言う自己実現や、個性化の過程というものだと思うけれど、
なかなか簡単ではない。
適応障害や鬱は自分のやり方の限界の目印
「周りに迷惑をかけてはいけない」「自立しなきゃいけない」そうやってずっと頑張ってきた人がいる。その人はきっと、自分が無意識にそういった思いや縛りを持ちながら頑張っていることに気が付いていないだろう。
その人にとっては鼻で呼吸をすることのように、あまりにも当たり前過ぎて自分のやり方が間違っているなんて気づかない。
けれど、長年かけて抑圧し続けた「本当の想い、本当の自分」はどうにか表に出たがってくる。
抑圧し続けた本当の自分のSOSが鬱や、適応障害だと僕は思う。
もしかすると、環境の良い職場や劣悪とは言えない人間関係のなかにいたら、誤魔化しがきいてしまい、SOSの声を聴くのがもっと遅くなってしまったかと思う。
もしかするともっと遅くなっていたら、気づいた時には取返しのつかないことになっていたかもしれない。
僕は昨年の適応障害を機に、自分の無意識や本当の部分にフォーカスをしようとあがいてきた。
20代中旬で意識と自我の限界を感じ、なんとか生きていくためにずっと押し殺してきた本当の自分を見つめる作業。
これがQuarter-Life Crisisなのかもしれない。
ずっと気付かなかった、押し殺して押し殺して、殺したことも忘れた本当の自己に光を当てることはとてもリスクのあることである。
けれど、その作業の先にはきっと自分らしい、よりひらけた未来と自分が待っていると信じたい。